第52回特別ゼミナール 講義タイトル
基礎コース
平成24年9月29日(土)〜30日(日)
内 容 :TDM の基礎をなす薬物濃度測定法、薬物動態学 (PK)、薬力学 (PD) は日々進歩しています。基礎コースは、TDMの実施に必要な基礎知識を修得することおよび臨床での各領域の TDM 実施のポイントを整理することを目的として開講します。
到達目標:1) TDM の実施に必要な基礎知識を説明できる。2) 喘息治療管理、臓器移植、てんかん治療および感染症治療における TDM 実施のポイントを説明できる。
第1日目 9月29日(土)
1.「採血から薬物濃度測定までの留意点」
講師: 小杉隆祥先生(東邦大学医療センター大森病院薬剤部)
2.「PD・PK-PDデータ解析アップデート」
講師: 鈴木昭之先生(ファイザー株式会社クリニカルファーマコロジー部)
3.「患者のPK解析・投与設計の留意点」
講師: 篠崎公一先生(北里大学薬学部)
4.「PK, PDおよびTDMに基づく喘息治療管理」
講師: 渋谷正則先生(日本医科大学武蔵小杉病院薬剤部)
5.「母集団PK解析アップデート」
講師: 平岡聖樹先生
(ブリストル・マイヤーズ株式会社クリニカルリサーチ統括部DMCP部)
2日目 9月30日(日)
1.「臓器移植における免疫抑制薬のTDM:アップデート」
講師: 小林昌宏先生(北里大学病院薬剤部)
2.「てんかん治療とヒダントイン系抗てんかん薬のTDM」
講師: 高尾良洋先生(横浜市立横浜市民病院薬剤部)
3.「抗てんかん薬のTDM:アップデート」
講師: 喜古康博先生(藤沢市民病院薬局)
4.「グリコペプチド系抗生物質のTDM」
講師: 小林義和先生(北里大学北里研究所病院薬剤部)
5.「アミノグリコシドおよびその他の抗菌薬のTDM」
講師: 篠崎公一先生(北里大学薬学部)
応用コース
応用コース[Ⅰ]
平成24年9月29日(土)
テーマ:「薬剤師が薬物治療に積極的にかかわるうえでのTDMの役割」
講 師:花田和彦先生(明治薬科大学 薬剤学教室)
川名純一先生(明治薬科大学 公衆衛生・疫学)
茂木孝裕先生(社会福祉法人京都桂病院 薬剤科)
土岐真路先生(聖マリアンナ医科大学病院 薬剤部)
名賀芳晃先生(関東中央病院 薬剤部)
内 容 : 薬剤師には、疾患に対する薬物治療の位置づけを理解したうえで、治療薬の選択および薬物動態学的特徴を踏まえた投与量評価を行い、個々の患者の最適な薬物 投与計画を立案することが求められています。 本コースではPKパラメータの特徴づけやTDMを含む薬物治療の評価と計画立案方法について、症例を例示し演習します。
到達目標:薬物治療の評価・立案方法を理解したうえで、薬物毎にPKパラメータの特徴付けを行い、TDMの活用を含めた治療の個別化に応用できる。
応用コース[Ⅱ]
平成24年9月30日(日)
テーマ:「薬物治療の適正化のために薬物動態から薬効を予測する〜PK/PDパラメータの理解とシミュレーションを可能にするハンズオンセミナー〜」
講 師:松本宜明先生(日本大学薬学部臨床薬物動態学)
内 容 :参加者各自のノートPCを持参していただき、薬物治療の適正化のための薬物動態から薬効を予測する方法を演習します。エクセルのプログラムさえ 使えれば、各自のPCでシミュレーションを可能にするところまで演習します。抗菌剤のPK/PDパラメータについてMICとの関係を実際に計算演習しま す。